スコープ・マウント・ベースについてのご注意!
最近の問い合わせにおいて、気になる傾向があります。 銃を買ったはいいけれど、搭載するスコープやマウントまでも考えが及ばなく、所持した後でその銃に適合するマウントやベースが気軽に入手出来なく、慌てて探し回って、行き着くところが・・・何て事に・・・
販売側にも配慮が足らないのではと感じております。
また、どなたから譲って頂いたスコープが在るのは良いけれど、余りにもその銃に不適合! と感じてしまうケースがあります。その銃と目的に不適な状況は、決して良い結果は生まれません。特に初心者に多いのには被害者とも感じてしまいます。所詮いただけるものにはそれほどの福をもたらしません。それよりか、本人のために真剣に考えてくれる熟練者を探すことが・・・
空気銃の個人輸入があちらこちらで行われているようですが、メンテナンスを配慮した上での実
行を願っております。
また、その機構にもご注意下さい。海外での規制は
殆ど在りませんので、輸入してみたら国内の規制に
抵触する可能性がある機構が内包されていたと云う
ことが在ります。 |
狩猟よもやま話・・・
空気銃狩猟・雑学
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前書き
空気銃を志す諸氏は最近多いようであります。しかし空気銃購入に際しては何ともお粗末な環境での選択が否応なしに存在しているようであります。一昔前のようにポンプ銃やガス銃の国産品を購入するのにはそれほどの問題もありませんでした。つまり銃に対してのメンテナンスが充実していた訳であります。しかし、現在のプリチャージなどは殆どが輸入品に頼っている状況においては、はなはだ疑問視せざるを得ない状況ではないでしょうか。30万円も投入し、更にそのアクセサリーで20万円も上乗せされた道具が、修理に出したらなかなか直らないなんてことになると、この様な運悪いハンターにはやりきれないものがあるのではないでしょうか。
当たるためには、まずメンテナンスが確実に実行されなければ全ては水泡に期す訳であります。メンテナンスがどの程度成されるのか、買う前に一度確認してはいかがでしょうか・・・
当たるとは何とも単純で軽率な言葉であります。当たって獲れることがハンターの中核を成す訳でありますが、果たして当たって獲れるとするためにはどの様な要素があるのでしょうか。
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道具選び
1.弾への執念
よく相談事に登場するのが「どの銃が当たるか」になります。端的に答えれば、国内で販売されている空気銃はみんな当たります。つまり、着弾精度は潜在的にはどの様な空気銃でも同様なのです。ただ違うのは、エアハンターが持ちうる情報のしんぴょう性です。なかなか自身だけの自力では獲得しずらい項目です。
空気銃に対して研究心旺盛で 売るだけではなく その道具に対しての造詣が深い銃砲店、それは知識ばかりか、そのお店に行くことで楽しみが生まれるでしょう。今となっては
お客にとって宝の様な存在です。反対に 輸入元からのお仕着せの意見だけで 売るためだけに終始し
肝心の空気銃所持者不在のお店では ただの取次店と同じではないでしょうか。つまり購入先を選定すべきだということです。その銃の適合弾も考えないお店では、当たる銃も当たりません。意外とこの現実が多いのには今さらながら驚いております。不適な弾は空気銃への夢
つまり、ハンターの夢を台無しにしてしまいます。おまけに40万円も投入した後で 度重なる修理回数が増え
それがいつも同じ修理箇所ではやりきれない思いだけが残ります。
大切な弾(ペレット)について真剣に取り組んでいる方々は空気銃のエキスパートです。弾の選定は
まずハンターに襲いかかる大問題です。精度を考えるには弾に対しての執拗な執念が必要です。 少々乱暴な言い方をすれば、当たるためには、弾に対しての研究熱心なお店が当たるための第一歩なのです。その様なお店は必然的に空気銃銃への造詣も深い訳なのです。
弾は重たい方が良いのか?
一概には言えません。
極く客観的に言えば、軽めのハイスピード弾が一番当たるならば、迷うことなくこれに決まりでしょう。それはすべての決着は当たりどころで決まるのですから・・・決してパワーや質量で獲れるわけではありません。普通の空気銃で80kもの大物も獲れることもあるのですから・・・
また、高速で飛行する弾道は、距離による修正量が少ない低伸弾道であり、獲れる可能性が増します。ただし、危険性も増しますので多くの配慮か肝要です。昔から大口径を危険視している向きがありますが、何を持って危険と烙印するのか理解に苦しみます。高速弾の方が危険なのではないでしょうか。跳弾率を考えますと、断然高速弾道での跳弾が多くなります。2010.12.29.記。
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2.銃への理解
「昔空気銃を撃った事がある」なんて経験は殆ど役にたたないほど、現在の空気銃は高性能で多技にわたっております。ナメテかかると、とんでもない期待はずれや事故になり、加害者と変貌してしまいます。しかし、未だ昔と変わらない悠長で気楽なハンターや販売店が在るのには危機感を感じざるを得ません。
当たる事を楽しむためには、まず安全行為の続行です。安全無くしては当たるなどとはおこがましいのです。
また パワーがあれば獲れるとの思いこみは 一時中断して考えましょう。全ての決着は
獲物に対しての当たり所、急所に当てることが第一なのです。
しかし、カモ猟などの どうしても遠射を強いられる場合には 弾速を上げなければ
空間に存在する障害に立ち向かう事は困難になって行きますので 初めてパワーを考える事になるのですが、
そんなハイパワーは要らないシーンも在るはずなので その距離に最適なパワーダウンしなければ 危険と無駄の元凶になってしまいます。
是非とも パワー可変を装備すべきでしょう。
そしてハイパワーになるほど パワーユニットに対しての構造様式が問題になって行くことも見逃せない事実であります。パワーユニット内の中枢となるバルブ形状は
ボルトの重さに顕著に影響し バルブ不調にも繋がってきます(プリチャージ式)。
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プリチャージ式
百年以上の昔から在った大変古典的な型式ですが、ナポレオン軍をオーストリア兵が狙撃したのもこのプリチャージなのです。
現在のものとは比べようもないほど質量の高い弾を百メートル以上の距離に使われました。また、この時代からその機構からくる連発への優位性が際だっておりました。その頃の弾の形状が球体だった事も連発性への誘因となったのでしょう。つまり、落下式の単純な弾倉構造で良かったのです。
プリチャージ式は、そのハイパワーによる危険性を考慮すれば、他の型式をトータル性能で圧倒しております。連発性、耐久性、質量、大きさ、何をとってもその優位性は誰でも認めざるを得ません。
狩猟において、当たるためには、その操作性も重要となります。射撃銃ではない事は多技にわたる項目が当たるための重要項目と成りうるのです。
操作性はハンターへの精神的抑圧から解放します。
構造的にはまず、サイドボルトまたはサイドレバー式を選ぶべきでしょう。その優位性は殆どの射撃銃メーカーが採用している事からも証明されております。
しかし、連発だからと云って 一概に有利だと過信しない事。欧州産の銃の弾倉には 弾倉自身が回転機能を有しているものが在りますが その便利な機構ゆえの
弾倉軸と銃身軸のずれが在り 弾変形の危険性がある事に留意すべきでしよう。
また、空気銃にとっての連発がどの様なメリットとデメリットがあるか慎重な考察が必要でしょう。私個人としては、全く必要ないものであり、かえって故障の権化であったり、構造によっては大切な精度にも悪影響を及ぼしております。迷ったらまず単発から・・・2010.12.29.記。
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サイドレバー |
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玩具のような価値観
元引きは余程軽く引けるもの以外は、操作へのスピードを阻害し連発機構も台無しにしてしまいます。
サイドに在るレバーやボルトを引く操作は、装薬銃では当たり前の構造様式なのに何故空気銃にだけ操作しづらい元引きが存在しているのでしょうか、私には理解できません。たぶん生産側の都合でしょう。
最近になってやっとあるメーカもやっとその重い腰を上げだしまして、サイドレバーへの改善が少しずつ見受けられます。同様に、可変パワーも少しずつ・・・しかしながら、まだまだユーザーより生産性優先ですね。国産ポンプ銃なども昔さんざん誌面で訴えましたが、やっとこの数年間で、レバーへの焼き入れや、銃身先端固定改善が実施されております。2010.12.29.記。
銃身先端は、銃身自体が太い場合以外は、銃身先端をシリンダーに固定してあるタイプが問題を起こさない銃です。射撃場使用専門ならば注意して扱えるでしょうが、フィールドは思いも寄らぬ動きが待っております。
ユーザーには解りにくい構造もあり、後で経験者から知らされビックリ仰天なんて事もあります。その一つには接着剤を多用している場合があり、それが銃身自体を元のレシバーブロックとの固定に使用されている事実には驚きを通り越し呆れてしまう事もあります。欧米諸国が空気銃に対する期待感は玩具に近い事に留意すべきです。あまり華美な容姿に気をとられていると
とんでもない現実が突きつけられます。
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元引き
レシーバーブロック後端に在るボルトをハンター頭部方向に引っ張る元引き式
矢印が銃身固定部分 |
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ハイパワーには可変パワーを
ハイパワー銃には、どうしても可変パワー機構が欲しいところです。メーカーでは可変を唱っていながら、実は可変領域が狭すぎて実際の期待からはほど遠いものが在ります。可変とはパワーを変えられる機構ですので、その使用目的シーンへ最適なパワーで望めます。無駄なパワーは不安全行為となり、全ての楽しみを奪い去ります。ちょうどスコープでの可変に通じる有効性に期待できます。
ライフルスコープを装備する際に必要な、マウントベースには、出来るだけ長く、どんなスコープでも、誰でも最適なセッティングポジションが得られる必要があります。無理な姿勢から抑圧が生まれ、着弾精度や安全性まで影響します。 |
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ピストン式(スプリング)
銃身の細く長く軽いものは除外しましょう。16ミリ径前後で50cm以内が適当でしょう。あまり細長いと精度に影響します。つまり、あまりの衝撃に細いバレルではその衝撃が顕著に影響するからです。一流メーカーを選べば殆ど問題はありませんが、知識無しでの個人輸入にはご注意ください。
軽いものは要注意、精度を重用視しているメーカー品は重たいものです。
当たるために一番大切なのは、撃つ時に過度な頬つけをしない事です。スコープセッティングに気を遣い、軽く頬つけして、支えても素直にターゲットが捉えられる事。そして、ポンと力まないで引き金を落とします。
銃を支える支点にも気配りしましょう。その銃は先端に近いところが最適なのか、もっと元の位置なのか、基本はボルトで締結してある部分です。
衝撃が最強力なのはガスラム式(スプリングの代りに気体を使うタイプ)ですが、初心者は敬遠すべきです。その衝撃の回避や精度の維持への難しさがあります。しかしながら、慣れるとこれほど面白さが盛り込まれている銃も希な存在です。二丁め三丁めに目標とすべき価値観です。 |
ガスラム式
ハイパワーに伴う強烈なショックは 初心者には使いにくく 一部メーカーでは 反動を軽減されたものが生産されておりますが、パワーが落ちたのでは
このシステムは意味のないものとなってしまいます。この手の銃でも スコープは簡単に壊される破壊力があります。 |
ポンプ式
国内では最も活躍した歴史の長い型式です。またその時代背景が現在の基礎となっている銃です。元をただせばこの型式もプリチャージ式に入る銃でしょう。つまり、蓄えた気体を解き放す事で弾丸を発射する点では同一化してしまうものなのです。違う点はパワーとポンピングが伴う事でしょう。後のガス式はパワーの違いと炭酸ガスを使用するところが違う点です。
ポンピングには気を遣いましょう。一般的な使用目的においては、10回以内のポンピングに限るべきです。あまり過剰なポンピング回数は、破損に留まらず機械的効率を落としてしまいます。例えば、20回ポンプで使用し続けると、その銃は20回並みのパワーが出なくなります。消耗が激しく、部品交換しない限り元のパワーには戻らないのです。ポンプ機構は殆どそうですが、気圧が高くなるほど微量なピストン行程でやっと空気が蓄気される宿命なのです。12ないし13回以上では殆ど弾速の上昇は得られません。
ポンピング姿勢には気配りして、良いポンピング姿勢を獲得しましょう。また、パタンパタンなどと、その度に音を立てるほどハンドルをシリンダーに接触させてはいけません。最後のフィニッシュだけパタンです。
スコープマウントは堅牢なものを選びましょう。安物のひ弱なマウントでは、ポンピング操作に耐えられません。サイドレバー式を選べばスコープを圧してのスコープダメージは無くなります。ただし、サイドレバー式は、無理な角度からの操作ですので、銃床とアクション本体とのガタツキに心配が残りますので、締結ボルトへの強化に配慮がされていることが望ましいでしょう。この点だけに付いては従来の方式が耐久性の点では有利です。
歴史的には、戦後国内における空気銃の外国からの模倣に近い取り込み方はポンプ銃にも共通している。つまり、他の型式であるピストン銃などが欧州のBSAやウェブリーなどの設計を殆どそのまま取り込んで製作されたのが国内空気銃の原点となっている事実はポンプ銃も同様なのである。勿論国内においての改善を各生産者が取り組んだことがその後の名声へと繋がった事は事実である。
さて、この改善点で残念ながら実行されなかったのがレシーバーブロックの取り付けでありました。外国での各社は今となっては既に改善されているのに、優れものの日本がいまだ改善されていないのは残念であります。
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ポンプ式 |
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ガス式(ガス銃)
パワー最小、低い気温下では炭酸ガスが気化しきれず発射不能となる何とも心許ない銃であるが、その狭い範囲内での使用では、使い方次第で生きる道も有るでしょう。カモでも獲れる可能性を秘めておりますが、使い方を間違えれば、道具とは成り得ません。
連発機構が何よりも取り柄ですが、30mが限界距離であり、一回のチャージで20発以内です。それ以上では着弾の乱れや銃身腔内での停弾の危険性もあります。
以上の現実を考慮すれば、精度には問題はなく、照準に狂いがなければかなり安定した着弾を示します。特に豊和55Gは世界でも容姿とも優秀なガス銃であり、精度についてはシャープ製が特に優れております。
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ガス銃 |
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口径への考え方
十年以上前、私にとっての後悔が一つあります。それは、国内へ初めて口径.25(6.35mm)を紹介した際に、説明足らずで誤解を招いてしまったことです。
口径が大きいほど殺傷能力が絶対的であると誤解された方々が多く、その後使いにくくて手放したハンターも多かった事でしょう。
結論から言うと、二丁三丁と経験を積んだハンターのみに理解でき使える可能性を秘めた口径だったのです。
その後ひどい状況の代表格が、ピストン銃でのこの口径採用でした。.22cal.で20フットポンド台しか出ないパワーの銃に、これほどの重荷を課して一体何を期待しているのか、私は唖然としたものでした。更にある知り合いが半年も経たないうちに銃砲店に下取りとして持ち込んだ状況には思わず無言の一言でした。
この口径の最大の難点は、極端に弾種が少ないことです。それこそ執拗な弾探しと研究に没頭しない限り、隣の.22Cal.ハンターとは猟果に差が付いて行く可能性が高いのです。
また、大物(大動物)への使用を考えたハンターも多くいらしたことでしょう。結論は.22Cal.の方が 貫通性が高いと云うことです。大きいと表面近くで弾は変形してしまい深行深さに差が付きます。大物へはとにかく深く深行出来ることが第一原則です。
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3.銃身腔内クリーニング
銃身の本質は、その腔内に仕込まれているライフリングにあります。つまり、このライフリング(旋条)の出来映えによって様々な着弾状態になる訳です。
新品の時には当たった弾でも、数千発撃った結果、異なる弾種の方が精度が良くなる可能性もあります。また
精度が落ちた場合、当たる弾が存在していれば良いですが、無いとなると、事は重大問題に発展して行きます。探し尽くした弾種からは精度が期待できないのであれば、何らかの方策をもって改善しなくてはなりません。つまり手っ取り早いのがクリーニングなのです。クリーニングとは、腔内を清潔にすると考え勝ちですが、正確ではありません。銃身に対してのクリーニングとは、精度の良い状態を保つ事が目的であり、清潔にする事とは微妙に異なります。つまり、不潔な状況でも当たれば良いことなのです。あるライフルマンなどは、一度着弾調整したライフルは、精度が変わらなければ絶対にクリーニングしません。
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クリーニング方法には物理的方法つまり、ブラシまたは布で鉛や他の堆積物を擦り取る方法。科学的処理による方法はソルベントと呼ばれる液またはゲル状の薬品によります。物理的な方法はさほど困難な事はありませんが、科学的処理では強烈に反応するものがありますので排気ポートへの流入を避けなければなりませんので、専門家に依頼することになります。
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ソルベントを使う化学処理 |
クリーニングの必要性は、ハイパワー大口径になるほど、頻繁にクリーニングを求められる事になります。口径4.5mm
などの小口径は、それほどクリーニングしなくても精度維持に期待できますので、ものぐさハンターにとっての小口径は良い口径かも知れません。強力で大きな質量には、それに伴う配慮が付いて回るわけです。
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4.スコープへの考察
低倍率から高倍率へ
ライフル・スコープ、これほど近代空気銃にとって利便性に富む装備はないでしょう。数年前には4倍で良いなんて言っていたハンターは、その効果、楽しさを味わったら最後、4から16変倍に魅了されることでしょう。殆どのハンターは、空気銃には安物低倍率で沢山と考えていたのではないでしょうか。しかし、ここまで価格や性能がアップして、スコープだけが取り残されている事実を、素直に受け入れなければバランスが悪くなる筈です。アメリカのようにライフルを安く買う習慣では、スコープに金をかけろとまで言っている言葉が想い出されます。
なお 空気銃用(ライフル用でも10ヤードからでもパララックスが起きないスコープ...空気銃用と云うと安物の低倍率スコープと勘違いする)をお勧めいたします。ライフル用では 100m以上からでないとパララックスが起きて 正確な狙撃が阻害されます。
5.スコープの取り付け方
銃にマウントリングを取り付け、そのマウントリングにライフルスコープを取り付ける。
ここで殆どの方々が見落としてる大切なところ
それは、新品で何も動かしていない場合に可能となる、銃のマウントの状況調べ・・・つまり、その銃のマウントベースがとのくらい正確に銃身芯軸線上に取り付いているか判るのです。
銃にスコープが取り付けられたその時に、新品のスコープならば、エレベーション、ウインテージメモリはゼロを指しております。これは、スコープの中では上下左右動いておらず、丁度中心にスコープレチクルが収まっていると言うことです。新品でなくレチクルはエレベーションなどで動いている場合には、上下左右中心になるようにセッティングし直しましょう。また、レンチなどを使いエレベーションなどを一度自由に動かしゼロ起点を動かしている場合には難しいでしょう。
さてレチクルが中心に収まってる新品のスコープで10mでの標的に発射してみましょう。
阻点より右に2センチ離れて着弾(数発撃ってみた結果)したならば、その銃のマウントベースは、スコープから推察すれば、10mで2センチ右にずれているということになります。本来ならばこの事実を知ったならば直ちにベースを修正加工したいところですが、スコープの中に内装されているエレクターチューブ(レチクルも装着してある)を動かし(ウインテージノブを右回転)調整出来る可能性があります。
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パララックス
視差が起きてしまい 実際覗いて 瞳をわずかに移動しただけで 狙点がグラッと動いてしまいます。
30mほどの距離で 両方のスコープをテーブル上に置き 覗いて実験してみると
パララックスが起きていない空気銃用は視線をずらしても 殆ど動かず、片やライフル用では視線のずれと共に狙点は落ち着きません。いくら高価なライフル用を選んでも
無駄な出費であることが解ります。
空気銃狩猟とは精密射撃をフィールドで行うものなのです。 |
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価格で決まるその性能
光学製品購入のポイントは価格が全てと言っても過言ではないくらいでありますので、長い間良い状態で使いたいハンターには5万円以上で、完全保証付きをお勧めいたします。照準であるスコープに疑惑が生じたら、全ての狙う行為と高性能空気銃は無意味な存在となります。スコープの大切な部分は、一度動かしセッティングしたエレベーションとウインテージが安定して動かない事です。
また事の重大性を更に拡大するものは、ウインテージやエレベーションの動きの再現性です。これは何クリック回しても、実際に撃ってみても着弾位置に反映しない状況が起きます。明らかに調整接点の精度や材質に問題があります。この問題は深刻であり、突如としてやってきます。それに気付かないハンターは、射技への自信喪失や銃への疑惑へと導かれて行きます。最悪の状況です。
更新11.09.24.
なお、巷には様々なライフルスコープがインターネット上に表現されておりますが、どの様なものが自身が望んでいるスコープなのか判りずらい傾向です。 それには、販売側での適切な説明が不可欠ですが、残念ながら及第点にも及ばない環境があります。確かに光学製品には困難な内容が多く存在しておりますが、せめて空気銃にはどの様なタイプが必須なのかくらいは認識下さることを願わずにはおれません。
ネット状で「空気銃用スコープ」と書き込んで検索してみますと、多くのスコープが出てきますが、驚くことに殆どがトイガン用の2万円以下の製品群です。最近の中国製は仕上がりぶりがよくなっておりますので、気を引かれる事がありますが、悪までも玩具の類ですので、慎重な配慮が必要でしょう。確かに耐久性においては、プリチャージ銃であれば衝撃がありませんので問題はないかもしれませんが、要点は、長いこと使えるか?保証は?作動精度は?光学精度は?・・・など心配は尽きません。特に作動精度が心配です。エレベーションなどは、1ミリ単位で回転運動を上下動作に反映させますが、この技術が照準に大きな影響があることを忘れてはならないことです。
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フォーカスの使い方
いつまで経ってもフロント フォーカスを理解していないハンター達・・・それもご自身では解っているつもりで・・・ 最近またもや銃砲店さんからのクレーム 銃砲店さん曰く「某有名射撃団体の専門家が言ってるので 間違いないと思いますが どうもフロント
フォーカスが壊れて その距離に合わせてもボケてみえる」・・・操作方法を聞くと そう言われているご自身自体が曖昧なとことが目立ちます 一つ一つ確認して行くうちに その事態への説明不足が 強いてはユーザーまでもが道具のせいにしてしまっている状況が理解できました。
とにかくスコープを送るからと言い続ける店主に 何とか自身で理解納得して頂くために スコープを持ってその場での確認作業に持って行くまでに3回の電話連絡を経てやっと実現しました。
店主曰く「前もってもらっていた取説を読んでいたので 自分では完全に理解していたつもりでしたが 今やっと解りました」・・・良かったですねえー 全国には依然として解っていないお店や専門家と称している御仁がおりますが 貴男様は少なくともそんな情けない専門家からは離脱できましたねって思わず言ってしまいました。
知ってる解ってるなんて思いこみが 更なる探求心の妨げになっていたようです・・・
細かな配慮によって出来上がっている高額なスコープの殆どには フォーカス
リングを二回転して近距離から無限大までをカバーしている機構が多いのです。このGLANZもその例にもれず
25mから更に近距離ではもう一回転するのです。例えばリューポルドEFR6.5-20倍なども同様の設計で成り立っております。
サイドフォーカスへの期待
今までは殆どのスコープがフロントフォーカスで、このタイプは対物外周を覆っているチューブを回すことにによって距離によって発生するパララックス(視差)を防いでおりますが、きょ銃姿勢での操作は困難です。ところがにサイドフォーカスとなると、ウインテージの反対側、つまり左側に新たなノブが装備され、サイドフォーカスとなる訳であります。このタイプがこれからのスコープを席巻する日はもうすぐかもしれません。構えながらパララックス調整出来るので、スコープに対する期待は更に増幅することでしょう。ほぼ一回転で10mから無限大までカバーします。最近のCTCでの紹介は殆どがこのサイドフォーカスです。
FFP(第一焦点面)とは・・・こちらをクリック
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3cmの狙点に弾を送るには、スコープは最高のコンディションを保っていなければならないのです。それが光学製品の宿命でしょう。
射手の精神的な内面を常に支え支配しているのが照準(サイト)なのです。特に安物の中国製には注意が必要でしょう。最近では見栄えだけはマトモで中身をめいっぱいコストダウンしている製品もあります。変倍リンググを回してみると、スムーズな回転ではなく、位置により抵抗が異なったり、ひどいものではゴリゴリした抵抗があるものさえ存在します。そして銃販売の際にスコープ付きでまとめてセット販売しているものには注意してメーカーを確かめるべきです。その様な販売をしている業者は、空気銃に対しての造詣が薄いのではないでしょうか、装薬銃と空気銃でのスコープの価格差は、中級クラス(10万円以内)では無いはずです。
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装薬銃を凌ぐその破壊力
アメリカなどでは50ドル程度で買える玩具レベルの空気銃にはそれ並みのスコープでも良いかも知れませんが、精度を気にし、それが叶う銃であれば、当然見合う価格のスコープを求めるべきでしょう。
特にピストン銃に搭載するスコープには、装薬銃用またはそれ以上の堅牢性を求められます。いくらアメリカの一流品と誇っていても、たった数発撃っただけでレティクル切断を見た事があります。恐らく3006クラスのライフルより強烈なカウンターパンチでしょう。人の感じ方は、自身の身体に与える衝撃で判断してしまいがちですが、現実にスコープに及ぼす破壊メカニックとは無縁であることを認識ください。
どの様な破壊力を持ったライフルでも、そのパワーの伝達は一方向に伝わります。それも、火薬の燃焼と膨張に伴う遅い初動時期からハイスピードのGがかかってくる単純なものですが、ピストン銃は初動は無いにも等しいくらいの衝撃で始まりますが、ピストンクラウンがシリンダー底の激突した瞬間から、今までとは逆な方向への衝撃に変わります。つまり、カウンターパンチが来るわけです。スコープメーカーにしつらえてある衝撃試験器は、振り子式になっており、カウンター気味に叩きつけられるハンマーのショックを与えております。 |
BDCとは 指で回せて 目盛りがついているものです。通常はコインなどの道具で回し
極力邪魔にならないシンプルなものです。 |
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BDC(弾道補正機構)の活用
スコープのエレベーションノブには、5m刻みでの各距離でゼロインした目盛りを、自身で設えてみましょう。そうすれば、各距離による着弾変化にも即座に対応でき、正確な着弾が可能となります。これは大いにその効果に期待できますが、精度を求めながら、この簡単な作業を行っていないハンターが多いのには驚きます。高機能も絵に描いた餅! |
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5.スコープマウント・リングへの考察
スコープが照準として大切な要素ならば、それを締結するスコープマウントには、どんな衝撃にも耐えうる堅牢なものが必要です。
特に、ゼロインした距離と違う距離においての着弾位置が左右に拡がってしまう場合は、銃に設えてあるマウントベース自身が、銃身軸線の真上ではなく、左右に並行してずれている可能性がありますので、この様な場合には、リングが左右可動するタイプで修正いたします。 |
上が片爪式 下が一体式 |
片爪式から一体式へ
ベースには問題なく、マウントリングが片爪締め付けタイプ(殆どのマント)の為に、銃身軸線が並行して左右ずれており、銃身の真上にスコープ軸が載っていない場合がありますので、始めから爪一体型が無難でしょう。距離により左右に着弾がずれているのでは獲れる高性能銃も台無しです。 |
片爪式 |
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爪が分離しないタイプのBKL Mounts |
6.弾道への考察
地球上にいる限り、万物には引力が生じており、例えどんな力で物を放出しても、落下現象は決して免れない宿命があるのが我々の生活です。
しかし、表現として許される範囲においては、直線として考え決断できうる現実も在ります。弾道においては、正照準がそうでしょう。正照準とはゼロインされた距離ですが、その照準通りに着弾する距離です。例えば、30mゼロインされた銃は30mにおいてはレティクルのクロス中心が狙点になり、ただそのクロス位置に獲物の急所を狙えば良いことになります。弾道は弧を描いておりますが、この距離においては、弾道が真っ直ぐと考えても良い、限られた距離なのです。このクロスポイントを第2ゼロインとすると、もう一つのゼロイン位置が手前に存在いたします。銃器でのゼロインは二カ所の距離で存在するのです。その他の距離での着弾位置は常に変化しております。それを5m刻みで修正出来るのが、前述したスコープエレベーション・ノブへの目盛り付け作業なのです。 |
ゼロイン
照準調整され その狙点に目標を合わせ撃てば そのポイントに着弾する距離
クリックで拡大 |
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7.距離への克服
エアハンターたるものライフルマンである限り、距離への克服が課題であり、夢となるものでしょう。その行為が安全の範囲にいつも入って居ることを祈っております。それは、危険も伴う行為なのです。
50mの距離で3cmに当てる事は、現在の空気銃では不可能な事ではありません。しかし、何発までがその範囲に留まるのか、その時の弾速はどうなのか、射撃場でじっくり検証してみましょう。
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弾速の安定と圧力供給
着弾精度の維持には弾速の安定が不可欠です。これは一番重要な項目です。弾速が同じに近いほど同じ弾道曲線になる可能性があるのです。つまり、同じ位置に着弾する可能性が高いのです。
いつも同じ弾道曲線を描くには、同じ圧力で弾を撃ち出す必要があります。ポンプ銃はポンピングを正確な方法で行えば、かなり同じ弾道を描く可能性がありますが、ポンピングという大きなアクションを伴う動作は、機械的変化を生み出しますので、ポンプ銃の考えどころでしょう。
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170kgから180kg前後が当たり所
プリチャージ銃は機械的変化は殆どありませんが、シリンダー圧力は一発ごと微妙に変化しておりますので、メーカーの腕の見せ所がここに集中いたします。所持者は何発目で、どの様な圧力を充填するのかがポイントになります。通常170kgから180kg 前後が高精度を得られる圧力領域であることが多いです。バランスの良い低圧領域ならば、着弾性能に影響するほどの事はありません。
また、PCP(プリチャージ)の弾速は流量で決まりますので、過大な圧力は銃身を弾が抜け出した後からの後追いの無駄な圧力と悪精度の原因にもなります。ピストン銃とはその圧力伝達メカニックが微妙に違います。
また、この170-180kgの圧力領域だと一発目から最高速に近くなります。つまり、一発目がどこに着弾するか大切であり、最高速で精度も高いのです。
シリンダタンクが高圧になるほどハイパワーではありません。通常のセッティングでは、タンク内が高圧になるほど弾速は遅くなります。それは、その圧力にバルブをたたくスプリングの剛性が、負けてしまうので吐出量も少なくなってしまうからです。勿論、300kgの高圧シリンダタンクでも、それなりの考慮を構造的に施せば十分釣り合う性能は出せますが、その場で多くの発射弾数が必要な射撃競技でない限り、かえってその繊細で複雑な機構は、取り扱いや経済的にも効率の良いものとは云えなくなります。
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委託射撃の難しさ
ピストン銃は、同じ圧力で撃てる機構ですが、そのショックの交し(躱)方と一定の均一した握り方 構え方が必要となりますので、すべて柔らかく握り接することが無難です。10mを委託射撃すると、立って撃つのとは2cmも着弾変化が起きる可能性があります。つまり、弾道上では委託して跳ね上がる分だけ2cm上に着弾する訳です。
しかし、あのAir Kingと言われるダイアナ54型は、撃った瞬間に15mm後退するノンキック機構であり、私は依託0インで狩猟に使っておりました。
更新11.09.24.
ここで大変微妙なエリヤに入ることにしましょう。
通常の0インは依託状態、つまり、出来るだけ動かない安定した環境での射撃行為になりますが、先日ある方との話の中で、この点が話の中心となりました。
その内容の核心部分は、ライフルで100mを撃っての0インと、立ち撃ち(狩猟現場での通常の状態)では、着弾点が数十センチ異なるという話でした。
つまり、依託したときの着弾点は上に数十センチ上がっていると云うことでした。
これは驚くべき話のように私には聞こえてきてしまいますが、確かに委託の仕方、材質、位置、握り方などから微妙な違いが起きることは経験的に知っておりますが、このように極端な例は聞いたことはありません。その方は以前はその様には考えておりませんでしたが、その後考え方を改めて、狩猟に使う銃の0インには、出来るだけ同じ条件である先台を手に乗せた状態での0インを奨励しているそうです。
これは空気銃にも当てはまるということなのではないでしょうか・・・確かにフィールドでの私は、50m以上に関しては必ず何かに委託して撃っておりました。しかしそれは精密射撃の必須条件と思っての必然的な行為としか考えておりませんでした。まあ、遠くになれば皆さんも同じだと考えれば、そう大きな問題にはならなかったのでしょう。
しかしやはり私には疑問が残ります。この様な状況が本当ならば、あの途方もなく遠い千ヤードライフル射撃では果たして当たるのでしょうか?
この射撃は確かに極端な依託射撃(衝撃方向は常に銃身軸線上)で、同等な環境下で撃っているのですが・・・なにしろ遠すぎます。この様な長距離距離に、前述の状況を噛み合せると、いくら同じ条件にしても、抑制できないほどのパワーで、銃全体が振動するのですから・・・私はとても当たるものではないと今は感じております。
皆様はどうお考えになりますか?
この現象の原因は、現在の私の考では、銃自体の個性または構造的な原因で、より大きな現象となったのではないかと思っております。
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距離の計測
距離への克服の第一義は、その距離を知る事から全てが始まります。50mの距離には是非ともレンジファインダーを所持下さい。
空気銃狩猟での50mは大変な距離です。大物猟との比較では、その何倍にも匹敵いたします。カモ撃ちでの80m射撃において、その難度は50mの倍以上に匹敵するでしょう。
この距離で一番悪影響を及ぼすものは風でしょう。その風の影響を何とか克服するために弾速の増加があります。目標に短時間で到達すれば風の影響も少なくなるのです。
風の速度を計算し、ウインテージノブを回して修正する方法もありますが、これはいつでも使える事ではなく、簡単ではありません。
狩猟とは簡潔で単純な操作が基本となりますので、あまり技法に頼る事は却ってものの心髄を崩して行く事にもなるのではないでしょうか。 |
レンジファインダー |
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8.ゲーム(対象となる獲物)と銃種
実際には、ゲームによって銃種を使い分けるのは経済的、物理的にもそれほど現実的とならない場合があるかも知れませんが、ここでは一般的な向き不向きついて話しを進めましょう。
プリチャージ銃は大きなアクションもなく連発性、パワー可変などを持ち合わせていれば、基本的にはどの様なシーンにも適合される筈です。ただ全般的に言える事ですが、口径とパワーにより適正を自ずと配慮する必要があります。その理由の第一は危険性への配慮があり、次に発射音や到達距離が上げられます。40フットポンド(以下ftと略す)のハイパワーで、人家近くでの発射には余程の現地調査が整っていない限り、即危険行為となります。また音により住人や通行人への圧力となることを忘れてはなりません。
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空中発射への危険性
空中へ向かっての発射、スズメやハト、コジュケイといった木立にとまるゲームに対しては、発射方向に人家や通行人が存在しないことを確定しておきましょう。その距離はパワーや発射角度により違ってきますが、その危険範囲を弾道上で確定することは現実には困難な部分があります。それは、ハンター自身が、いつも冷静に、自身へのコントロールを習慣の中に収めている事が条件となるからです。
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危険からの回避
狩猟とはアクシデントの部分が極めて美味しいところなのです。思いも寄らなかった大物との遭遇、これほどハンター冥利に尽きる場面はありません。頭に血液が逆流したようなあの興奮、これなくして何が楽しいのでしょうか。それを一歩控えめに行動する精神力は、並大抵なものではありません。しかし、その安全と社会人である自覚をやり遂げた明かしには、ハンターの前に人としての誇りを確認できることでしょう。我々はリクレーションとしてハンティングを選んだのですから。
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到達距離
到達距離は各銃が持ち供えているエネルギーと弾の重さで決まりますが、ポンプ銃20ftでは300m、プリチャージ銃30ftで400mとすると40ftで400m、50ftで500mと考えていた方が無難でしょう。風に流されればもっと飛行します。これは発射角度が30~40
度前後の最も到達距離が伸びる角度ですので、もっと浅い角度になれば送達距離は少なくなります。つまり、飛行時間が短く近距離に着弾してしまうのです。しかし、その時弾自体が保有するエネルギーは高いままですので、生体や器物に対する破壊力は大きなままです。
ハンターの行為は、どの様な角度で発射しても社会からの制裁を受ける可能性を秘めております。
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ゲームに対してのパワー
ゲームによる銃の種別またはパワーは、区分けするのが難しいと言っても、基本的な適正があります。
スズメには、そのサイズから自ずと最小口径4.5mmが適正です。5.5mm で撃てば、鳥体の破壊は著しく、食べるとことまで空中散布されかねません。エネルギーは20m
で撃つ事を限定すれば、20ft以下でしょう。
ハト、コジュケイには、30~40mとすれば、スズメと同じ条件で充分ですが、ここで一番問題になるのが、それ以上のゲームに遭遇したらどうするのか、つまりスズメやハトを狙って居たらキジに遭遇なんて事はよくあることなのです。基本的には、このままでも充分なのです。つまり、全ては当たり所であります。キジの様に矢に強いと云われている相手でも首元から上ヒットすれば、ガス銃で撃った弾でも充分な効果があるのです。
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適正パワー
とは言っても、この場合には適正があり、口径5.5mm で30ftのエネルギーの方が、可能性が高くなるのは当たり前なのです。狩猟とは、撃ち取らせてくれたゲームを、可能な限り苦しませず、昇天させることがハンターの誇りと義務なのです。あまり小さな急所にヒットさせる自信がない御仁には、確かに胴体撃ちで、少々ハイパワーな道具の方がその点では適切な選択になるでしょう。また、チョコチョコ歩き回るゲームに対しては、絶対に発砲しないことです。一方向に移動しているゲームならば、ポンプ銃で30m
、30ftでは40m までは可能でしょう。様々な方向へ動き回るゲームに対しては、動きが緩慢になるのを待ち続ける必要があります。エアハンターは我慢し待つ習慣を獲得することが精進の道であり、獲れる極意の一つなのです。半矢はハンターの誇りを一番傷つけます。またそうあるべきでしょう。
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音や動作は最小限
音や操作による適正。待ち撃ち(藪やカモフラージュを施して、一地点に留まってゲームの飛来を待つ手法)にポンプ銃でのポンピング音と大きな操作は不向きでしょう。動作が大きい点では、ピストン銃も同様です。ハンターにとっては、飛来したゲームに対してだけその阻害となる音や操作をしなければ問題なしと考え勝ちですが、遠くや通過して行くゲームには感づかれております。どうしてもこの道具で遂行する場合には、是非ともカモフラージュネットなどを装備したいものです。
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照準の傾き
銃身軸と光軸(スコープ)との関係は垂直線(鉛直線)上に在ることが理想であります。反対に、垂線上にない事 つまり光軸が傾いている事は 着弾精度に影響します。それは 地球上での引力が垂直線上に作用しているからです。いつも狙った狙点に着弾する(距離によって垂直線上に着弾が分布する)には 光軸は銃身の真上に在りたいのです。光軸の傾きは狙いに反して左右に着弾してしまうのです。これを避けるのが水準器装備なのです。GLANZ-Bubbleは水準器を内装して 価格も抑えて登場した希なスコープです。
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9.環境への適応
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自分の獲得し得る良質な環境は 貪欲に欲すること
環境とは 良い指導者、良き猟友、良い猟場、良い銃砲店、良い道具・・・・数えればもっと多くの項目が在るでしょう。しかしながら その様な良い環境の存在が判っていても
どうしても自分が近づけないのが現実かも知れません。そこで何としても獲得するために必要となるものが適応力なのです。これだけは難しいとお考え感じている方は多いのではないでしょうか・・・
この際率直な自分を発見しましょう そうなってみましょう・・・その行く末には
空気銃に限らず様々なシーンで ご自分の人生が素敵に生まれ変わっている実感が持てるでしょう。 |
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後書き
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全国から様々な質問が寄せられておりますが、よく聞かれることは、「当たりますか?・・・どのくらい当たりますか?」・・・・確かにご心配したあまりの切実な質問なのでしょう。
しかしながら 誠意をもってこの五年間製作側に居た者としては いささかながら戸惑ってしまいます。飲食店に入って「どこの店が美味しいでしょうか?」と同じではないかと
しきりに自問自答してみます。
結論から言いますと・・・ビギナーなんでしょうね・・・質問の内容も考えられずに ただ心配のあまり
そう質問してしまうのでしょう・・・
最近掲示板が多くなり 空気銃についても掲載されておりますが 基本的には銃種によって精度の差はないと考えるべきでしょう・・・考え経験すべきは
その銃に合致した環境を獲得することです。銃砲店から渡された弾がその銃に適合しているとは限らない現実も在ります。特にこの弾については前述した通りで
厳選するのはハンター自身なのです。そして銃腔内の状態も考えざるを得ない状況もあり得ます。
願わくば 皆様の努力と探求心をもって ものの本質を見極められる力をつけていただきたいと感じております。
軽くて ハイパワーで 高精度で どれをとっても満足できる道具は 大量生産型には有り得ません・・・その満たされない部分を 自身で納得行くまで追求し
自らが結論を出すのも 趣味を志す者の歓びとしていただきたいものです。そのとき道具は初めてご自身の分身となるのではないでしょうか・・・
このHPをご購読下さいました皆様が 知りたいと思いながらお過ごしでしたならば
是非ともご連絡下さい。もしかしたら目から鱗なんて事にもなるかも知れません・・・
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